naxilaのブログ

雑記です

ファンをやめるときって…

 ちょっと昼間にある漫画家さんのツイッターを見て考えてしまった。私はこの漫画家さんをデビュー直後あたりから知っていて、ほとんどの作品の単行本を揃えてきた。この人の絵も好きだし、ネタも好きだった。単行本発売記念のプレゼントに応募してサイン色紙をもらったことがある。ずっと外に出しといたら退色しちゃうんじゃないかと思って、封を開けて眺めてニヤニヤしたあとは数年に1度、片付けなどで表に出す機会があるときをずっと押し入れあるいはクローゼットの中である。


 考え始めたのがこの漫画家さんに読者さんからあまりおもしろくない旨のメンションがきていて、それへの返答のあとのツイートで、年取るにつれての変化とか、スタイルの変化などについて話していたのだが、私の場合↑のとおりほぼデビューから見ている形になっていたのにそういうのに気づかずずっと面白く読んでいたのであった。というか、スタイルが変わっても楽しめていたということなのだろうか。


 なんかこれほかにもあるな、と思ってすぐに浮かんだのが私のいちばん好きなバンドであるEUROPEのことだった。こっちはデビューからじゃなくて、世界的大ブレイクとなった「The Final Countdown」を聴いたのが好きになったきっかけだった。このバンドの場合このアルバム前後や再結成後でかなり変わっていて、そのせいかどうかは不明だが(そうなんだろうなとは思うが)今、日本では当時ほどの人気はない。再結成前の日本公演で最大規模なのは単独で武道館だったと思うのだが(私は行けなかった)、再結成後は東京公演でいうと東京国際フォーラムホールA→新宿厚生年金会館→O-EASTとアルバムが出るたびに縮小していて、最新作にともなう日本公演は先日行われたLOUD PARKだけらしい。某音楽誌の某ライターさんなどはあからさまに今の音楽性のこのバンドはいらん、という感じのことを書かれていたりする。


 私はどうなのかというと、「Final〜」のあと後追いで聴いた旧作も、その後のアルバムも、再結成後のアルバムも、みんな好きだったりするのである。なんでだろうなあと考えていたのだが、私はあまり「この人にはこれを求める」というのがないんじゃないかなーという結論になりそうである。某漫画家さんにはこういう作風でいてほしい(またはこうでないとダメとか)、このバンドにはこういう音楽性でいてほしい…というのがどうもなさそう。例外が今のところ思いつかない。いちどアルバムを買って気に入っちゃうと次作も必ずチェックするようになってしまう。そしてたいがい次作も気に入る(だから棚がえらいことになり出費が激しくなるのか…)。


 こういう好きになり方だと従順というか無批判というか、ネットで見かけるネガティブな言葉でいうと「信者」なんだろうかとも思うのだが、しょうがないじゃん好きになっちゃうんだもん。


 じゃあそういう私が誰かのファンをやめるというのはどういうときなんだろう。最新作がまったく受け付けられないものだった、というのはたぶんすごく稀なようである(でなければ今棚や出費がえらいことになってない)。最近、チェックするものが増えていって、それぞれを追いかける余裕があんまりなくなって来ているような気がうっすらしているので、愛着が比較的薄いものから時間的金銭的空間的にだんだん労力をかけなくなっていってフェイドアウト、みたいな感じになるのかなあ…