naxilaのブログ

雑記です

「グローバル・メタル」を見ました

 先週末上映は終わりましたが、なんとかギリギリで見てきました。

 日本ってやっぱり変わってるのか…とはいえ、日本における社会への不満や抑圧からの解放の手段、としての音楽のジャンルというと昔のフォークなのかなあ…メタルが入ってきたころには、もう日本はその域から抜けてたのかもしれないな、とも思いました…昔のことはよくわかりませんが。もっと昔からいるメタルバンドにも視線を向けてくれれば、日本の社会の変化とメタルの位置がわかったんじゃないかなあ。ひょっとしたら中国もインドも中東も、いつかこんな風に「普通の」いちジャンルになるのかもしれない、かなあ…どうだろう…日本で芸術に政治的メッセージを入れることがあんまり好意的でないような気もするから日本独自の流れなのかなあ…
 
 あと、カウント・グリシュナックさんが思いがけない形で登場して驚きました。これは今回の映画がなければ分からなかったと思います。ちなみに、私はすっかりユーロニモスとごっちゃになっていて、グリシュナックさんは死んでるものと思っていたのですが、そうではなくて服役中で、しかも最近仮釈放が却下されたばかりだったようです。

 しかし、彼が今出所して昔と同じことをする可能性は高いんじゃないでしょうか。ここから先はあくまで私個人の悪い妄想ですが、同じ志の元に新しい人たちが集まって昔と同じことをやらかしたばあい、今欧米で復活しつつあるというメタルの勢いが削がれること必至なのでは、と…また、「わるいことすればするほどエラい」ということは当然彼がユーロニモスと同じ立場になるという可能性も十分にあるということに…

 それからヴィジュアル系とメタルについて「メタルはクールだから」というたった一言で終わってしまったことがちょっと残念…。マーティさんはメタルに近いジャンルとしてとらえているようだったけれど、これも私個人の感覚で言うと「ヴィジュアル系」って音楽のジャンルではないような気がするのです。すごい偏見なのかもしれませんが「売れると化粧が薄くなる」という印象があるのです。はじめのうちはファッションでヴィジュアル系にカテゴライズされるけど、化粧が薄くなってくるとそれぞれ別の音楽性でもって語られていくような。GLAYラルクは私はじめはヴィジュアル系だと思ってましたけど、今はもう「ロックバンド」ですし、ディルとジャンヌダルクも昔に比べれば随分…と思うのですが。

 だから似てるのにメタルとして認められないのか、というと「ヴィジュアル系が必ずしもメタルなわけではないから」かなあ、私としては。「今メタルっぽくてもいつか化粧が取れて、そのときは『メタルバンド』じゃなくて『ロックバンド』になるんでしょ」という、ある意味不信感みたいなものがどうやら私にはあるようです。